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【長期保存】WECKでジェノバソース!WECKの使い方

家庭菜園でトマトのコンパニオンプランツとして、同じプランターで育ててきたバジル。

今回は、バジルを収穫してジェノバソースを作りました。

目次

なぜ、バジル!?

今年の夏は、中玉トマトとミニトマトを育てていました。

ですが、去年葉っぱが虫によって食べられ実が大きくなりませんでした。また、土が常に湿り続けカビが発生する原因となったため、病気によって枯れてしまった株もありました。

そこで、コンパニオンプランツの一つである【バジル】を育てることにしました。

コンパニオンプランツとは!?

何度もでてくる【コンパニオンプランツ】ってなに!?

コンパニオンプランツとは、日本語訳すると【共生植物】

一緒に育ててあげることで、お互いいい影響を及ぼし合い、単体で育てるより成長がよくなる植物のことです。

その役割は、4つ

  1. においなどにより、害虫(アブラムシなど)を寄せ付けない
  2. 根に共生する菌類で病気(うどんこ病など)を予防する
  3. ミツバチなど受粉をしてくれる虫を誘引し、実をつけやすくする
  4. 根の水分・栄養分の吸収のちがい(土の浅い部分と深い部分で水分を必要するなど)がともに成長をうながす。

”農薬ではなく、自然のなかである一定の効果があるもの”という位置づけですので、完全に防げるわけではありませんが、いい結果になるのでは!?と思い、今年からチャレンジをしてみました。

バジルの効果は?

  1. バジルのにおいによる害虫除け
  2. 根の水分吸収の違いによる相互成長

他にも、いろいろなコンパニオンプランがありますが、この2つの理由からバジルを選択しました。

①バジルのにおいによる害虫除け

バジルは、よくマルゲリータピザの中心に1枚ちょこんとのっているあの葉っぱです。

においをかぐと、ミントと同じように独特の強烈な香りがします。

青臭いというか、鼻に抜ける系の匂いなので「うーん」という方もいるかもしれませんが、私たちは適度に好きなにおいでした。

そんな強烈なにおいを放つバジルですが、この匂いで虫を寄せ付けないと効果があります。

トマトには、アブラムシやコバエ、水はけが悪いとボウフラ(蚊)がよりついてしまいます。

これらの虫たちにとって、バジルの匂いが嫌のようで寄せ付けない傾向があります。

人間が苦手かも・・・と思う匂いは、虫たちも苦手・・・
逆にバナナとか甘いにおいには虫も寄ってきますよね!

イモムシ対策には使えません。

イモムシたちには、匂いはきかずバジルのやわらかい葉っぱがお好みのようです。

おいしい葉っぱ党の党首「イモムシ」から【おいしい葉っぱで賞】をいただきました(笑)

我が家はトマトの葉もバジルの葉もたくさん食べられました。ですが、虫が食べるほどおいしいという証拠でしょう。

②根の水分吸収のちがいによる相互成長

我が家の家庭菜園の失敗は、土が常に多湿状態であったことです。

トマトは、南米原産の食べ物で基本乾燥した土壌を好みます。

一方バジルは高温多湿を好む植物です。なので、水分をあまり必要としないトマトの周りにある余分な水分を吸って成長できるバジルを植えることで、お互いにいい影響をおよぼし成長を促してくれると思いました。

トマトは2m近くまで成長しますが、バジルは50㎝超くらいです。日当たりの観点からも、メリットがいっぱいのコンパニオンプランツでした。

バジルの収穫

すべて旦那さんが行ってくれました。

想像以上に大量に収穫できたので、2時間収穫を続けていました。

1枚1枚虫がついていないか、傷んでいないか確認しながら丁寧に収穫をしてくれました。

中には、葉の裏側で繭を作っている虫や、イモムシがおいしそうにむしゃむしゃしている葉っぱがありました。

それを1枚ずつ確認しながら手摘みしました。

手摘みの茶葉が高くなる理由が凄くわかりました。
こりゃ手間もかかるし、時間もかかる。
だからこそおいしいものができるのだなと・・・改めて感謝です。

写真に写っているのは、収穫したバジルのごくごく一部です。

実際はこの8倍くらいの量がありました。

ジェノバソースを作る前に・・・

作り方はいろいろ

ジェノバソース(ジェノベーゼソース)にはいろいろな作り方があります。

いくつかご紹介させていただきます。

材料は!?

まず初めに、使い材料の違いがあります。
※すべて、ニンニクとオリーブオイル、塩が入っています。

①バジル+松の実

一番ベイシックな作り方です。多くのレストランでも、同じ材料で作られることが多いです。

ご家庭で作るのには、【松の実】が高く手に入れるというところから難易度が高いかもしれません。

松の実は、攪拌したときに残るざらざら感が少なく舌触りのいいジェノバソースになります。

また、チーズ(ペコリーノや市販の粉チーズ)を入れないことでどんな料理にも合わせやすくなります。

白身魚のポワレやガーリックトースト、作るときに後入れでチーズを加えればジェノバパスタやジェノバポテトなどアレンジも可能です。

様々な料理に使いやすいという点では一番かもしれません。

②バジル+お好みナッツ

なによりも手に入りやすいナッツ自分が好きなナッツを使うことができるので自分好みのジェノバソースを作ることができるのがいいところです。

軽くフライパンに炒ってから加えると香ばしさが増します。
※焼き色がつくくらい炒ってしまうと香ばしさが先行し、バジルの風味を消してしまうので注意です。

これもチーズを入れずに作る方法ですので、様々な料理に使いやすいという利点があります。

③バジル+松の実(ナッツ)+チーズ

①や②に加えてチーズ(ペコリーノや市販の粉チーズ)を加えた方法です。

チーズという乳製品が加わるので長期保存を目的にする場合には向いていませんが、作ってすぐ食べるという時にはチーズも含めてしっかりと混ざりあったソースになるので味ムラが少なく、パスタによく絡むソースになります。

ナッツが苦手な方や、ナッツアレルギーの方は、次のような作り方がおすすめです。

④バジル

材料はバジルとオリーブオイルとニンニクと塩だけととてもシンプルです。

ナッツ類が入っていないので、物足りないかも!?と思うかもしれませんがそんなことはなく、バジル!!!を強く感じられるソースに仕上がります。

こちらも、チーズを入れていないなのでどんな料理でも使うことができる万能ソースです。

⑤バジル+チーズ

ナッツ類がない分、すこし多めにチーズを入れるのがおすすめです。

チーズの深みがバジルと混ざりあい、バジルの風味とチーズの味わい深さを両方感じることができるソースです。

チーズを多めに入れると、保存期間はより短くなるので作ったら早めに使い切るようにしましょう。

調理方法は?

すべての工程で、ハンドブレンダーやミキサー、みじんぎりにするなどしてすべての具材をしっかり混ぜ合わせたら完成です。

ですが、具材の下処理をする中で、バジルを【生のまま】か【ゆでてから】で風味が大きく変わってきます。

生のバジルを使用した場合

生のままで調理を行うと、バジルの特有の香りが強く野性味のあるバジルを感じることができます。

ですが、パクチーなど野草系の食材が苦手な方からすると、すごしえぐみが強く食べにくいかもしれません。

ゆでたバジルを使用した場合

ゆでてから調理を行うと、バジル特有の香りが抑えられ全体的に丸みのあるバジルになります。

また、茹でたバジルを冷水でしめてから使うことでバジルの鮮やかな緑が保存中も保たれ、時間が経っても見た目の劣化も防ぐことができます。

今回は・・・

今回は、3つの理由から茹でたバジルを使用し、材料はバジルのみで作りました。

  1. 生よりゆでたバジルの方が長期保存ができるから
  2. 旦那さんがナッツ類が苦手だから
  3. 長期保存には乳製品がむいていない

①生よりゆでたバジルの方が長期保存ができるから

生のバジルを使用した場合、丁寧に保存をしても2週間程度が消費期限になります。

また、今回の工程では【脱気】という煮沸による真空加工を施しているため調理途中でバジルに火が通ることになります。

生のバジルに火を通しただけにすると、全体的に茶色く変色をしてしまいます。

ですが、事前にゆでたバジルを冷水で占めることで再度過熱をしても色味が残るという観点から茹でたバジルを使用しました。

②ナッツ類が苦手・・・

アレルギーというわけではないのですが、ナッツ類のもそっと感が苦手のようです。

私は大好きなのですが、二人で美味しくご飯を食べるには「ナッツなしの方がいい」という結論に至り、今回はなしにしました。

また、ナッツを買わなくていいので家計にやさしいというメリットもありました。

③長期保存を目的に!

長期保存を目的としたとき、乳製品が入っていないほうが◎です。

乳製品は密閉状態でも発酵がすすみ、いい方向にいけば深みが出ますが、ほとんどの場合が腐敗に向かってしまいます。

煮沸をして密閉状態にしますが、それでも腐敗がすすんでしまうという可能性があると保存するのが少し怖いです。

初めての長期保存なので、そんな心配も取り除いてできるといいなと思い、入れませんでした。

作り方を紹介します!

私たちの作り方を紹介していきます。

  1. バジル【150g】
  2. オリーブオイル【300ml】
  3. にんにく【2片】
  4. 塩【小さじ1】

①バジルの下処理をしましょう

150gのバジルを用意し、流水で洗いました。

50gでも葉っぱの量は相当でした。
ボウルに入りきらず、3回に分けて測りました(笑)

目には見えない小さい虫やごみが付いているので、それらを落とす目的で3回くらい水を変えながら!

洗い終わった後は、キッチンペーパーなどで軽く水気を切りました。

強く押しながら水分を取ると、葉っぱの色が変色してしまう原因になるので、軽くとる程度で大丈夫です!

②バジルを茹でて、冷水へ!

約2lの水に塩分濃度が3%になるように塩60gを入れ、沸騰したらバジルを入れて茹でました。

バジルのえぐみ成分を揮発させながら火を通していけるように、蓋は必ず開けた状態で、沸騰状態をキープして茹でてくださいね!

1分くらい茹でたら、ボウルなどに氷水(ゆで汁と同じ塩分濃度になるようしたもの)にいれて、冷水でしめてください。

塩分濃度がゆで汁より低いと浸透圧の関係でバジルが水分を吸ってしまい、べちょっとしたソースになってしまいます。

ゆでて冷水でしめると、バジル特有のえぐみが丸くなり色もより緑色が強くなります。

バジルの熱が取れたら、キッチンペーパーでしっかりと水気を切りましょう。

水気が残っていると、水分量の多いソースになってしまうので、握りながら水分を押し出してください。

すごい小さくなりました。あんなにわさわさだったのに・・・
なんだかほうれん草みたいですね!

③他の食材を準備!準備!準備!

オリーブオイルと塩は、計量カップ等で分量通りの量を用意しました。

にんにくは、外皮をとり半分にきって芽だけ取り除きました。

④まぜまぜタイム

ミキサーにオリーブオイルとニンニクをいれ、にんにくが小さくなるまで攪拌をしました。

全体が白っぽくなりニンニクの形がなくなってきたら、水気をきったバジルをいれ同じように攪拌をしました。

ミキサーの場合、なかなかバジルの形がなくならずざらざら感の残るペーストになるかと思います。
もし、ブレンダーがあればそちらのほうがよりオリーブオイルとバジルが混ざり合ったソースに仕上がると思います。

⑤瓶を煮沸消毒しよう

ドイツ製のWECKというガラス瓶を使用しました。

洗剤をつけ、スポンジで洗った瓶を消毒するために水の状態から瓶やパッキンをいれ、沸騰してから10分煮沸消毒をしました。

必ず水の状態から瓶を入れてください。
沸騰した状態で瓶を入れると、瓶の温度と水温の差によって急激にガラスが膨張し割れる原因となります。
また、すきまが多く沸騰した時のブクブクで瓶が動いてしまうと、煮沸消毒中に割れてしまう可能性もあります。隙間があるときは耐熱のコップなどを入れて動かないようにしましょう。

10分後、ガラスリフターを使いきれいなタオルの上にあげました。

ガラスリフターがないときは、トングでもOK!
やけどには注意してくださいね。
また、冷たいところにおくと温度差で割れてしまう原因になるのでステンレスのキッチンを使っている方はタオルを間に挟むなどして急激な温度低下が起こらないようにしてください。

⑥瓶詰めをして、【脱気】をしていく⤴⤴⤴

ジェノバソースが冷たいので、瓶は常温くらいまで冷やしてから使いました。

瓶容量の8割まで作ったジェノバソースをいれ、薄くオリーブオイルでふたをしてからガラス蓋をしました。

WECKのすごいところは、パッキンとクリップをつけただけで密閉しているな!ということを感じられるところですね

蓋をするときに、ふちにソースが付いていると脱気が上手にできないので、必ずきれいにしてから蓋をしてください!

蓋の上2~3㎝くらいがかぶるくらいまで水を入れ、沸騰させていきました。

①なべ底には布巾を!
 沸騰して瓶がゆれたときに、重みのある瓶も持ち上がることがあります。それが落ちてなべ底とぶつかったときに割れないように挟みました。

②瓶や内容物の温度と同じくらいの水を!
 今回は、ジェノバソースが冷たかったことから煮沸職毒後、常温くらいまで戻った瓶に詰めて脱気を始めました。

なので、水をいれて脱気を行っていますが、ジャムなど熱々の状態のものをいれ脱気をするときは50度くらいのお湯を入れ、瓶が割れないようにしてください。

動画のように、蓋の間からポコポコ空気が出てきたら、弱火~中火にしぼこぼこ沸騰する直前をキープして60分間放置しました。

実際は40分くらいでいいそうですが、ジェノバソースが冷たく芯温が上がるまで時間がかかっているのではないかと考え、予定よりも長い時間行いました。

60分後、グラスリフターを使ってタオルの上に瓶を上げました。

!!完成!!

オレンジ色のパッキンの先端が下を向いているのが分かりますか!?

下をしっかり向いているのが脱気が完了しているサインです。

しっかりと脱気できていることが確認できたので、常温までさましてからクリップを外し、冷暗所(冷蔵庫や棚の中)で保存をしています。

クリップを外した後、蓋をもって持ち上げ蓋が外れないかもチェックしておきましょう。
外れずに持ち上げることができたら、脱気は完璧です!

さいごに!

実は1回目に作った時、失敗しています。

失敗したことは・・・

  • ソースの量が少なく十分に脱気ができなかった
  • 沸騰させすぎて瓶が倒れてしまった

十分に脱気ができなかった

瓶の容量に対して、中身が少なすぎると脱気に相当の時間がかかってしまいます。

例えば、3割分しか入れてなかったら残りの7割の空気を外に出さなくてはいけないので時間もかかるし、瓶内の温度が十分に上がっていないと空気も十分に押し出されない可能性もあります。

1回目は、半分くらいでいけるかと思い行いましたがパッキンが下を向き切らず、オリーブオイルと足して改めて脱気をしました。

WECK公式サイトでも、8割くらいを目安に入れてくださいと書いてありました。
しっかり守って行います(反省・・・)

沸騰させすぎて瓶が転倒

ずっと「大丈夫かな!?」「大丈夫かな!?」とみていたのに、目を離した少しの時間で倒れてしまいました。

その原因は、沸騰のさせすぎです。

はやく脱気できるように!と水温をあげ沸騰させていたらぼこぼこの泡の勢いで倒れてしまいました。

もしや・・・と思い、サイトなどを確認してみるとぼこぼこさせていない・・・

理想は瓶の中からポコポコと泡が出てくる状態を保てる水温を維持することのようです。

おそらく水温は80度前後で瓶の中身の芯温が60℃くらいなのではないかと思っています。

失敗を生かして、2回目はしっかりと全部の瓶を脱気させることに成功しました。

「失敗は成功のもと」になったのでよかったです。

まだまだ長期保存にはまりそうなので、ジャムやピクルスなど長期保存食材を増やしていきたいと思います。

最後に今回のジェノバソースで作ったメニューを紹介しておきます。

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