お金の勉強を始めると必ず名前を聞くiDeco(イデコ)。
節税になるというのはわかるけど、なかなか手をつけられない方もいるのではないでしょうか。
実際、私も勉強するまでは手続きや内容などほとんど理解していませんでした。
iDecoは、簡単にいうと将来に備えて一定の投資をして自分の年金を増やそう!という国が認めた年金制度です。
今回は、節約や貯金を考えている人は、ぜひ検討していただきたいiDecoについて解説します!
この記事はこんな方におすすめです!
・節約・貯金をしたい!
・そもそもiDecoってなに?
・iDecoを始めるにはなにが必要?
最初だけ少し大変ですが、一度始めたらあとは見守るだけ!
どこがいいの?iDeCo(イデコ)は個人で入れる年金制度!
iDeCoとは、個人で加入できる年金制度です。
「個人型確定拠出年金:Individual-type De finde Contribution plan」の単語の一部から構成された名称です。
個人が将来に備えて年金以外の資産をつくりやすいように国が用意した制度で、様々なメリットがあります。
大きなメリットは、掛金(例:会社員であれば23000円/月)が全額所得控除になる等の税制優遇があります。
※所得控除については近日公開予定!
公的年金は、20歳を超えるとの加入の義務があります。一方、iDeCoの加入は任意。
加入の申込・掛金の拠出・掛金の運用の全てを自分で行い、老後に個人年金として受給することができます。
全額所得控除(ぜんがくしょとくこうじょ)とは、
掛金が全額控除=節税効果!
と覚えておくと分かりやすいです!
iDeCo(イデコ)の始め方・条件をシミュレーション!
基本的に国民年金保険料を納付している20歳以上の国民が加入できます。
一部、加入できない場合もありますので、一つ一つ確認をしてみましょう。
会社員の方は企業型DC等があるか会社に確認をしておきましょう。
また、年齢などの諸条件によっては加入できない場合もあります。
(1)国民年金の第一号被保険者(自営業や学生など)や任意加入被保険者
(2)国民年金の第二号被保険者(会社員、公務員、私立学校教職員)
(3)国民年金の第三号被保険者(専業主婦・専業主夫)
(4)国民年金に加入していない(20歳未満または60歳以上の方など)
iDeCoに加入することができません。
※【STEP2】の選択肢によって、この先の質問が変わります。
①国民年金保険料は納付していますか
納付している方 ➾ ②の質問へ
納付していない方 ➾ iDeCo不可
②農業者年金基金に加入していますか
加入している ➾ iDeCo不可
加入していない ➾ iDeCo加入◎(最大68000円/月)
【会社員の場合】
①企業型拠出年金に入っていますか?
入っている ➾ ②の質問へ
入っていない ➾ ④の質問へ
②企業型拠出年金の規約でiDeCoへの加入は認められていますか?
認められている ➾ ③の質問へ
認められていない ➾ iDeCo不可
※2022年10月以降、加入が認められていない場合でもiDeCoへの加入できるケースも!
詳しくは、iDeCoのHPで確認してみてください。
③確定給付企業年金に加入していますか?
加入している ➾ iDeCo加入◎(最大12000円/月)
加入していない ➾ iDeCo加入◎(最大20000円/月)
④確定給付企業年金に加入していますか。
加入している ➾ iDeCo加入◎(最大12000円/月)
加入していない ➾ iDeCo加入◎(最大23000円/月)
【公務員の場合】
iDeCo加入◎(最大12000円/月)
【私立学校教職員の場合】
①企業型拠出年金に入っていますか?
入っている ➾ ②の質問へ
入っていない ➾ iDeCo加入◎(最大12000円/月)
②企業型拠出年金の規約でiDeCoへの加入は認められていますか?
認められている ➾ iDeCo加入◎(最大12000円/月)
認められていない ➾ iDeCo不可
※2022年10月以降、加入が認められていない場合でもiDeCoへの加入が可能になる可能性がございます。詳しくは、iDeCoのHPをご確認ください。
iDeCo加入◎(最大23000円/月)
どの運営管理機関でiDeCoに加入するのか検討をし、申込書類を取り寄せましょう。
楽天証券やみずほ証券、SBI証券など150以上の証券会社での契約が可能です。
手数料や対象銘柄を比較しながら決めるのがおすすめ!
私は、銘柄がよくわからなかったので、有名な証券会社を候補にあげました。
ネットで管理がしやすいことや、会社としての信頼度を自分なりに調べ、最終的にはSBI証券を選びました。
どの証券会社にもメリット・デメリットがあるので、最終的に納得できる企業を選びましょう!
iDeCoの掛金は、最低5000円/月以上1000円単位で、それぞれの状況に合わせて限度額までの範囲内で決定することができます。
掛金は、原則60歳まで引き出すことができません。
年に1回、掛金額の変更が可能。また、状況によっては掛金を止めることも可能です。
ただし、掛金を止めた場合もこれまでの掛金を引き出すことはできないので注意が必要!
資産運用と聞くとギャンブルのようなイメージを持ってしまったり、毎日状況を確認したりするイメージを持っている方もいるかもしれません。
私もはじめはそう思っていました。
しかし、投資する商品の選択を的確に行うことでギャンブル的な要素もなく、毎時間確認する必要もありませんでした。というより、ほとんど放置をしておいても大丈夫です。
iDeCoの制度内で買うことができる運用商品は、国が認めたものです。
一般的な株式よりもリターンは期待できないかもしれませんが、安心して投資を行えます。
※運用商品ごとに仕組みやリスクに違いがあるので、契約する前にそれぞれの特徴を理解したうえで商品選択を行うのがおすすめです。
【iDeCoの特徴】
○iDeCoは、原則60歳にならないと資産を引き出すことができない。
○毎月定期的に掛金を納付していきます。商品購入後の運用をする必要はない!
※スイッチング(商品変更)や割合の変更については、自分で操作する必要があります。
【資産運用の知識】
○様々なリスクを伴い、元本保証を約束する制度ではありません。
※経済状況によってリスクの種類やリスクの範囲は変化。
○長期で継続して投資することによる効果とその捉え方
○商品を分散して投資することのリスク分散について
○ご自身の許容できるリスクに合わせた投資を行うこと
「これをしたから正解」というものがありません。
しかし、これまでの長い歴史の中でいくつかの商品に分散し、長期間投資を続けることでリスクを低く抑え、安定したリターンを得ることができるという結果もあります。
今後も、同じ結果になる保証はありませんが、今後も経済成長を続けていくことを鑑みると、投資をなどの資産形成をする価値はあると思います。
運営管理機関によって3~35商品のラインナップがあります。
どの範囲までリスクを強要することができるのか考えながら商品を選びましょう。
①投資するお金が全て飛んでも平気
ハイリスクハイリターンの商品を選択し、割合を高めましょう。
②少しでも増えたらうれしい
ハイリスクハイリターンの商品に加え、債券など値動きがおとなしい商品を選択しましょう。
このように、それぞれのリスクの許容度に合わせて商品選択をしてください。
商品の中には、【元本保証型】という必ずマイナスにならないメリットがあるものも。
一方、運営を続けていくなかでかかる手数料によって最終的に資産が減ってしまう可能性がありますので、私はおすすめしません。
また、なにもわからないと8個のファンドに分散投資できるお弁当パックを選択しがちです。
このような商品は自分が投資したものに確実に投資できるわけでなく、比率も固定されていますので、リターンも低くなる可能性があります。
審査が通ると「口座開設のお知らせ」と「加入資格確認結果通知」が届きます。
届くと、その通知内容に記載されている日から掛金が指定した口座から引き落とされます。
焦らず、コツコツ積み立てをしてきましょう。
ハイリターンを求めると、その分リスクが高まります。
ご自身の状況に合わせて許容できるリスクを考えましょう。
私は、開始したのが20代だったこと、彼と同棲していてお互いに共働きだったことを踏まえて、ハイリスクな銘柄への配分を多くしました。
何階建ての資産を積み上げますか?
20歳を超えた日本国民は、国民年金を収めますよね?これは、日本人なら必ず受給できる年金制度です。
国民年金以外にも厚生年金や企業年金・退職金年金・国民年金基金など様々な年金の種類があります。
iDeCoは、そのような年金の一種だと考えてください。
これだけ年金制度がたくさんあるとどれから選べば良いか迷いますよね。
そもそも年金制度は、職種によっても活用できる種類が異なります。
そのため、【会社員】【公務員】【自営業】で分けて説明していきます!
【4階】iDeCo
【3階】iDeCoまたは企業年金
【2階】厚生年金
【1階】国民年金
iDeCoを活用して投資する場合には、月々の支出(固定と変動)と給与を比べて、余剰があるときに行いましょう!
【固定支出】家賃・光熱費・通信費など
【変動支出】食費、生活費、娯楽費など
【4階】iDeCo
【3階】退職金等年金給付
【2階】厚生年金
【1階】国民年金
公務員は、iDeCoで投資できる額は他の職業に比べて少額です。
理由は、ある程度退職金がもらえるから。
途中で退職などを考えている場合は、NISAなど他の投資も視野に入れとおくとよいと思います!
【4階】国民年金基金またはiDeCo
【3階】国民年金基金またはiDeCo
【2階】国民年金基金またはiDeCo
【1階】国民年金
自営業は、老後の年金が低い場合がほとんど。
早いうちから、個人年金を積み立てておくのがおすすめです!
事業投資、自己投資、老後への投資の比率をそれぞれの状況に合わせて考えてみてください。
iDeCo(イデコ)の節税の仕組みと3つのメリット
iDeCoは、節税できるとよく言われていますが、どのような部分かなかなかわかりづらい…。
そう思い、私なりにiDeCoの節税の仕組みとメリットをまとめてみました!
iDeCoの節税メリットは以下の3つです。
- iDeCoの掛金は全額所得控除=納める税金が減る!
- 運用益が非課税
- 受け取るときも税制優遇を受けられる
仕組みと一緒に詳しく説明していきます!
iDeCoでの掛金は、全額(月額×12ヶ月)が所得控除の対象となります。
所得控除の対象となることで、課税所得がさがり所得税と住民税が減額されます。
つまり、手取り額が数千円から数万円増えることになります。
(例)月1万円で、所得・住民税率が10%ならば、年間で24,000円の節税になります。
所得が高く、掛金が多いほど節税効果があります◎
日々頑張っているご褒美に使えるお金が増えそうですね!
投資信託などの株式取引の際、売却益には約20%の税金がかかります。
一方、iDeCoでは運用益は非課税となるので、税金はかかりません。
いつもなら税金でなくなってしまう分のお金も投資に使うことができるので、より効率的に資産拡大を目指せます。
※運用するための手数料はかかります。(初回3000円程度・納付の都度100円前後)
※証券会社によって、価格が変動する場合があります。各証券会社のiDeCoのサイトをご確認ください。
iDeCoの受取方法には、以下の3種類あります。
- 一時金として一括で受け取る
- 年金として受け取る
- 一時金と年金を組み合わせて受け取る
一時金で受け取る場合には、退職所得控除が適用されます。
【退職金受け取り後20年以内に受け取る場合】【一時金受け取り後5年以内に退職した場合】
会社からの退職金と一時金が合算されて税金計算がされます。
(例)退職金1000万、一時金1500万、勤続年数25年の場合
勤続年数 | 退職所得控除額 |
20年以下 | 40万 × 勤続年数 ※80万に満たない場合は、80万 |
20年越 | 800万 + 70万 × (勤続年数 ー 20年) |
退職金 + 一時金 ー 退職所得控除
1000万 + 1500万 ー 1150万 = 1350万
1350万に税率がかかり、税金を納付することになります。
<退職後20年以上経過後に一時金受け取り>または<一時金受け取り後5年以上経過後に退職金の受取>を行った場合は、退職所得控除を2回活用できます。
受け取るタイミングによっては、お得になりますね!
公的年金等控除が敵将されるので、一定額までは非課税になります。
ただし、国民年金や厚生年金からの受取額が高額の場合、税額が高額になる場合もあります。
売却せずに残っている資産は継続して運用されます。
60歳以降、受取しながら運用を続けていきたい方にはおすすめです。
①と②のハイブリット型です。
退職所得控除も公的年金等控除も活用できます。
退職金や年金額を基に、細かな計算をできる方や受け取り後も少しずつ運用を続けていきたい人にはおすすめです。
iDeCoをはじめるときには、どのように受け取るかを考えておくと良いですよ◎
iDeCo(イデコ)は節税のメリットもあるのでおすすめ!
ここまでiDeCoについて節税メリットや開始までの流れを紹介してきました。
・個人で加入できる年金制度である。
・それぞれの状況によって掛金が異なる
・税制優遇メリットがたくさんある。
自分の状況に合わせて、何階建ての資産を構築するのか考えてください。
その際に、60歳まで資産を取り崩すことができない点に注意しましょう。
無理のない範囲内で、コツコツ積み立てをしていくことが大切です。
『今日が人生で一番若い日』!少しずつお金の勉強を始めていきましょう!
コメント